こんばんは(^-^)
先日は、うさぎによくある3つの癌の一つである、子宮腺癌についてまとめました。
今日は、他の二つの癌である胸腺腫とリンパ腫についてまとめます。
目次
うさぎの胸腺腫
胸腺腫は、胸の一部に出来る腫瘍で、発生率は全体の8%です。
症状
症状として、息切れ、運動不耐性、呼吸困難があり、口呼吸をするようになるとかなり悪化している可能性があります。
また、目が飛び出る、首、頭、前肢のむくみが見られます。
診断
X線写真は、最初の識別に役立ちます。
CTが一番いいが、CTを撮れる施設が少なく、値段も5万程度と高額になります。
治療
治療には、外科的切除と放射線治療がありますが、うさぎの状態や経済的コストを考えて決めることが多いです。
手術は、治癒の可能性は高いのですが、放射線治療は80%の生存率に対し、50%の生存率と大変難しいのが現状です。
リンパ腫
リンパ腫は、2番目によくあるうさぎの腫瘍です。
生後8ヶ月から5歳以上と、ほぼ全ての年齢で発症が報告されています。
かかりやすい品種は、ニュージーランドホワイト、ジャパニーズホワイト、ネザーランドドワーフ、ミニロップ、サテン、タン、ダッチです。
リンパ腫は、多発性で色んなところに出来ます。
症状
皮膚病だと思って診察にきたうさぎが、リンパ腫だったこともあるので、症状は様々です。
関与する臓器によって異なりますが、血液検査による貧血は大きな判断材料になります。
- 食欲不振と体重減少
- 元気がない
- 下痢
- 鼻炎
- 皮膚疾患
- 神経症状は若いうさぎで見られる
診断
X線、腹部超音波、CT、血液検査など様々です。
治療
緩和治療として、プレドニゾロンを使用することがありますが、おすすめ出来ないそうです。
化学療法の抗がん剤を使用する際は、最小限の副作用で効果があるかどうか、コスト、投与量と頻度を考えて判断します。
予後はあまりよくありません。
もしおうちのうさぎが癌と診断されたら
もちろん、大切なわが子が癌と診断されたら、大きなショックを受ける事と思います
先生がおっしゃっていること
「大きな衝撃から心を無理に守ろうとせず、自然な反応を受け入れる。
そして、今あなたの愛するうさぎが生きてる、そのことがかけがえのないこと。
そしてうさぎのケアに当たる。」
治療法の決定には、納得するまで獣医師と相談することが大切です。
緩和ケアで、痛みをとってあげながら少しでも長く生きてくれればいいですね。
そして、一緒にいられるかけがえのない時間を大切にしましょう。
水和と栄養補給の重要さ
基礎疾患の有無に関わらす、栄養補給は生存の要です。
危険な状態のうさぎへの給餌開始は、体温が暖かく(ウサギの体温は、37.7-38.8℃)、水和している時に限り行います。
シリンジでの給餌は、少量ずつ行うので、時間とかなりの忍耐が必要になります。
従って、うさぎがストレスを受けるかもしれません。
食べ物をうまく呑み込めない、食欲不振のうさぎには、鼻腔栄養チューブの挿入が必要となります。
緩和療法として、静脈点滴、鼻カテーテル、酸素吸入があります。
うさぎは他の動物に比べて、特にストレスの影響を受けやすいので、何よりも、痛みやストレスを少なくしてあげることが大事になってきます。
早期対応と予防がカギ
うさぎの患者はいつでもクリティカルです。
早期発見、早期治療が大切です。
- うさぎが、一定の場所で静かに丸まっていて動かないのは、痛みがある可能性があります。
- 食欲低下が24時間続くと命に関わる危険性があるので、すぐに病院へ連れて行ってください。
- 泌尿器や生殖器の病気を疑う場合には、潜血が混じることがあります。
食物の中の植物色素か?頻尿や不適切な場所で尿をしていないか?水分摂取が多すぎないかなどを観察しましょう。
まとめ
うさぎの寿命が延びてきて、癌の発生率も増えています。
癌は、早期発見・早期治療が大切です。
3ヶ月や半年ごとの定期健診を受けて、おうちのうさぎさんの健康管理をしっかりとしていきましょうね☆