こんばんは(^-^)
私たち人間にとって、おやつとは食生活に楽しみを与えてくれるものです。
それは、うさぎにとっても同じことです。
バリエーション豊かな食の楽しみを得ることは、幸せに生きるための一つのヒントになるかもしれません。
しかし、おやつは与え方次第で、うさぎの健康を害してしまう場合があります。
今回は、うさぎのおやつの与え方と、うさぎにおすすめのおやつついてご紹介します。
目次
うさぎとおやつの関係
うさぎは本来、完全草食で粗食な生き物です。
野生のうさぎは、冬は木の皮などほとんどエネルギーのないものを食べていますが、それでも生きていける体になっています。
基本的な食事を正しく与えていれば、うさぎにおやつは必要ありません。
うさぎの長生きの秘訣は、余計なものを食べさせないで胃腸を健康に保つことと言えるのです。
では、何故おやつをあげるのでしょうか?
人間と同様にうさぎにも楽しみは必要であり、生きる力を引き出すことが出来るのがおやつなのです。
体に良いものを少量与えるのであれば、特別な時のご褒美となったり飼い主さんとの良いコミュニケーション作りなどに役立ちます。
うさぎにとっておやつとは、食生活にバリエーションを増やすことが出来、うさぎの本能を刺激し、生きる力を活性化させることにつながるのです。
うさぎが美味しいものを食べたいという欲求は、時には病の床から立ち上がる原動力にもなり、嫌なことを忘れて幸せな気持ちをもたらす効果があるのです。
しかし、飼い主さんの配慮が重要になってくるのがおやつでもあります。
うさぎを幸せにするはずのおやつが、健康を害するものに変わってしまわないように飼い主さんの配慮が必要になります。
おやつの効果
うさぎにおやつを与えることで、次のような効果が期待できます。
コミニュケーション
うさぎにおやつを与えることで、飼い主さんとの良好なコミュニケーションに役立ちます。
特に飼い始めたばかりのうさぎにとって、おやつは重要なコミュニケーションの道具になります。
まだ飼い主さんに対して警戒しているうさぎでも、おやつを与えることで、
「美味しいものをくれる良い人」
と認識してくれ、コミュニケーションが取りやすくなるでしょう。
ストレスの緩和
おやつは、うさぎのストレス緩和に役立ちます。
抱っこ、爪切り、グルーミング、投薬など、うさぎが嫌がることをした時のご褒美として、大好きなおやつをあげることで、ストレスを軽減させることができます。
食欲回復
おやつは、うさぎが体調不良になった時の食欲回復に役立ちます。
うさぎが体調不良で食欲が低下してしまい牧草やペレットを食べなくなってしまった時でも、大好きなおやつをきっかけにして食欲が回復することがあるのです。
また食欲が落ちても、「これだけは食べる」という大好物を見つけておくと、そのおやつすら食べなくなったらかなりの重症だという判断材料にもなります。
そういった意味でも普段から色々なものを食べさせて、お家のうさぎの好物を把握しておくことが大切です。
栄養補給食
食事内容に偏りが見られた時や、ビタミンやミネラルを補給したい時に、目的にあったおやつをあげることでそれらを補充することができます。
生の野菜や果物は水分補給にもなります。
生野菜に含まれる酵素は消化を助けることが出来、また天然のビタミンやミネラルを補給することも出来ます。
楽しみが増える
うさぎは美味しいものを食べることで楽しみが増えるので、うさぎの生活の質(QOL)が向上します。
うさぎは美味しいものが大好きです。
うさぎは、遥かに発達した味覚をもっていて、色々な味を楽しみたいと思っているのです。
野生のうさぎの食生活を見ると、季節によって様々な種類の草木を食べています。
そして、その中でも美味しいものから先に食べているようです。
うさぎのおやつの与え方
では、うさぎのおやつを与え方を見て行きましょう。
いつ頃から、どんなタイミングで、どれくらいの量を与えればいいのでしょうか?
いつ頃から?
一般的に、生後半年後くらいから少しずつ様々なおやつをあげてみることをおすすめします。
生後半年くらいまでは、お腹の調子が安定しないので、野菜や果物を与えることは控えた方がいいです。
また、うさぎは食にとても頑固な動物です。
子うさぎの頃から様々な種類の食事内容にすることで、好き嫌いが少ないうさぎになります。
また、うさぎの腸内細菌叢は食事内容の変化に敏感です。
始めての食べ物に慣れるまでには一定の時間が必要なので、少量から与えて様子を見るようにしましょう。
特に子うさぎは影響を受けやすいため慎重を要します。
生後約3ヶ月以降は、少量のりんごならあげてもOKです。
与えるタイミング
野生のうさぎと違って、ペットのうさぎが食事やおやつをもらうタイミングは飼い主さん次第です。
ここで注意したいのは、うさぎは美味しいものが大好きなので、美味しいものからどんどん食べてしまうということです。
例えば、牧草と野菜を同時に出されたのならほとんどのうさぎは野菜の方から先に食べてしまうでしょう。
それを踏まえた上で飼い主さんはおやつを与えるタイミングに気を配り、ある程度のルールを作ることをおすすめします。
例えば、以下の点に注意して考えてみてください。
習慣にはしない
同じものを毎日あげる習慣をつけてしまうと、それをもらえないと怒ってイライラしたり、中毒のようになってしまうこともあります。
そうなると、うさぎにとってストレスの原因にもなりかねません。
いつも同じものを、同じ時間ににあげるなど、習慣化するのは避けましょう。
主食をしっかり食べさせる
おやつをあげることで、主食である牧草やペレットを食べなくなってしまっては元も子もありません。
おやつだけでお腹がいっぱいになるほど、大量にあげるのはやめましょう。
またあげるときはまず牧草をきちんと食べるのを確認してからあげるなど、飼い主さんとうさぎの間でルールを作っておきましょう。
あくまで、主食は牧草、次にペレット、最後におやつということを忘れずにしましょう。
コミュニケーションを大切に
おやつをケージに入れておいてうさぎに食べさせるだけだと、「おやつを飼い主さんに貰った」という実感がなく、せっかくのコミュニケーションの機会が失われてしまいます。
飼い主さんの手から直接あげたり、うさぎの目の前でケージに入れてあげるなど、おやつをくれる飼い主さんの存在を意識させるようにしましょう。
与えるおやつの量
おやつは、あくまでも副食です。
うさぎの体の大きさや一日に食べる量を考慮して与えましょう。
例えば、量で言うなら
- 季節の野草(1枚)
- 葉物野菜(1枚)
- 季節の果物(ごく少量、小指の先ほど)
- 乾燥野菜や乾燥果物(極少量)
どれも毎日与えなくていいですし、ごく少量に止めることが大切です。
また同じものを続けて与えると偏りが出るので、今日は野草、明日は乾燥野菜などローテーションを組んで与えるのもおすすめです。
特におやつは栄養価の高いものが多いので、与えすぎると栄養過多になり、ウンチが緩くなったり肥満の原因にもなります。
例えば、繊維質の低いペレットをあげているなら牧草を多く取る必要があり、おやつを食べ過ぎるとお腹が緩くなる可能性があるので、あげる量はほんの少しだけにするといったように、他の食事内容と総合的に判断しておやつの種類や量を決めるようにしましょう。
うさぎにおやつを与える際の注意点
おやつを与える際の注意点は、まず与えすぎに注意することです。
また、うさぎの体質に合わない場合もありますので注意が必要です。
与えすぎに注意
おやつは与えすぎると、下記のような様々な健康に関する問題が出てきます。
- 肥満とそれに伴う病気
- 胃腸の運動性低下
- 歯の疾患
- 腸内細菌叢の乱れ
エネルギーの高いおやつばかり食べていれば、当然肥満になりやすく、肥満状態のうさぎは様々な病気を併発する可能性があります。
また、毎日一緒にいると太ってきたことに気付きにくいものです。
普段から体重による健康管理を習慣づけましょう。
動物病院やうさぎ専門店などに相談しながら、お家のうさぎのベスト体重を把握しておくことで肥満を防ぐことができるでしょう。
例えば、背中に触ってみて背骨が分からないくらい肉がついている、明らかにお腹がブヨブヨしていると感じたたら肥満です。
肥満は万病の元です。
元気に長生きしてもらうためにも太らせないように気をつけましょう。
またおやつやペレットを与えすぎている家庭のうさぎには胃腸の運動性低下や歯の疾患がよく見られます。
お腹がいっぱいで、牧草を食べないことも一因と考えられます。
繊維質が足りず腸の動きが悪くなると、ウンチが小さくなったり、ウンチが緩くなったり下痢をしたり、盲腸便を残すようになったら要注意です。
栄養過多の場合、盲腸便を残す場合があります。
このような場合、おやつを与えすぎていないか確認してみましょう。
体質に合わない
同じおやつでも、うさぎの好き嫌いはありますし、体質によって合う合わないがあります。
お腹の調子が悪くなるなど、うさぎの体質に合わないと思ったおやつはあげるのはやめましょう。
その為には、いつも健康的なコロコロの大きなウンチをしているかどうかを観察しておくことが大切です。
うさぎのおやつはどんなものをあげたらいい?
具体的に、うさぎのおやつには何をあげたらいいのでしょうか?
季節の野菜や果物の他、うさぎ用に販売されているおやつがたくさんあります。
うさぎにあげるおやつは、美味しいものだけではなく安全でヘルシーなものを心がけましょう。
野菜・果物
最も一般的なのは、季節の野菜や果物です。
生であげる場合は、水分の摂りすぎに注意してください。
よく水で洗って、水分を拭き取ってから与えてください。
冷蔵庫に入れてある場合は、冷たいままあげるとお腹を壊すことがあるので、常温に戻してからあげましょう。
野菜
人参、大根葉、かぶ葉、セロリ、春菊、小松菜、ブロッコリー、サラダ菜、チンゲン菜、三つ葉、パセリ、ラディッシュクレソン、大葉など
果物
パイナップル、パパイヤ、キウイ、イチゴ、リンゴ、サクランボ、スイカ、メロン、バナナなど
中でもリンゴはおすすめです!
バナナは糖分が多いので与えすぎに注意。
葡萄は特に糖分が多いので与えないでください。
乾燥野菜・乾燥フルーツ
乾燥野菜や乾燥フルーツは、添加物が少ないものを選びましょう。
乾燥させたものは、より成分が凝縮されているので少量で栄養を摂ることができます。
またドライフルーツには、砂糖を添加したものもありますが、うさぎの健康にはよくないので避けてください。
果物は、それ自体の旨味がしっかりあるので、無加糖でも十分甘く感じるのでうさぎは喜んで食べてくれます。
最近では、うさぎの体に優しい無添加のおやつが増えていますよ。
N.S treats パパイヤ
無添加・無着色、保存料不使用で、うさぎの体に優しいおやつです。
青パパイヤは消化酵素を多く含んでいるので、毛玉によるうっ滞予防に役立ちます。
我が家のうさぎのつきも食べています!
そのまんま天日干し ブロッコリーの葉
無添加でうさぎの体に優しいです。
一枚一枚丁寧に手で摘み取ったブロッコリーの葉を、旨みを凝縮させるためそのまま天日干し。
ブロッコリーの葉は、ビタミンA(βカロチン)を多く含んでいます。
クコの実
クコの実は、つきも大好きです。
βカロチンが大量に含まれており、その他アミノ酸、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンCなども含まれています。
解毒効果・免疫調整効果・老化防止に役立ちます。
オーツヘイ茎だらけ
こちらは、牧草ですからとてもヘルシーな上、食いつきがとてもいいです。
食事として、あげるのではなくおやつとしてあげてみてください。
育てる
出来れば、自分でお庭やプランターで野菜や果物を育ててみてはいかがでしょうか。
無農薬で安全ですし、採りたての新鮮な状態であげることができます。
また薄くスライスして天日干しにするなどして、自作の乾燥野菜やドライフルーツ作りにもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
添加物や農薬の心配なく与えることが出来るうえ、自分の手で作ったおやつを食べるうさぎの嬉しそうな顔を見たときの喜びはひとしおです。
家庭菜園が苦手な方でも、簡単にお家の中で栽培できるセットも販売されていますよ。
大麦若葉
初めての人でも栽培しやすい、種、土、カップのセットです。
こちらは、つきにもたまに栽培しますが、すぐにニョキニョキと伸びます。
つきも食いつきが凄いです!
にんじん葉
にんじん葉は、繊維質豊富でビタミン、ミネラル豊富です。
カロテン、ビタミンE、ビタミンCを含んでいて、免疫力の維持に役立ちます。
その他のおやつ
その他のおやつとしては、ハーブ、野草、穀類などがあります。
ハーブ
アルファルファ、オート麦、ナズナ(シェパーズパース)、オオバコ(プランタゴオバタ)、セイヨウタンポポ(ダンデライオン)、ハコベ(チックウィード)バジル(トゥルシ)、ヨモギ、レモンバーム、パセリ、レッドクローバー(ムラサキツメクサ)ローズマリーなど
野草
レンゲ、タンポポ、オオバコ、ナズナ、クローバー、エノコログサ、クズ、ハコベ、メヒシバ、オヒシバなど
車の行き来が激しいところや犬の散歩コースは避けて、清潔な場所で採取し、よく水洗いして水気を拭いてから与えましょう。
穀類
えん麦、サフラワー、大麦、コーン、など
ただし、これらは栄養価が高いので、あげる時は少量にしましょう!
✖絶対与えてはいけないもの・△与えない方がいいもの
人間が食べる糖類や糖質の多い米、パン、クッキー、ビスケットなどは絶対にあげてはいけません。
また、ペット用として販売されているものでもクッキーやビスケットなどの加工品は、糖分を多く含み繊維質をほとんど含まないことから、うさぎのおやつに適していると言えません。
でんぷんや糖類を多く含む野菜や果物など、脂肪の多いナッツ類、タンパク質の多い豆類や麦などの穀物はエネルギーが高くうさぎは喜びますが、腸内細菌叢のバランスを乱す原因となります。
悪玉菌が増えて胃腸内で異常発酵が起こり、お腹にガスがたまることがあります。
腸内細菌叢に変化が起こると急に症状が悪化して、あっという間に死に至ってしまうことも珍しくありません。
野菜の中でも、さつまいも、かぼちゃ、とうもろこし、豆など糖類やタンパク質が多いものは控えるようにしましょう。
おやつでうさぎがもっと幸せに!
おやつをあげる一番の目的は、うさぎの食のバリエーションを増やし体調不良時などにも食べられるものを見つけてあげることです。
そのためには同じものを毎日あげるのではなく、様々な種類を少しずつ食べさせるのが効果的です。
季節によって栄養豊富な旬のもの選んだり、体調を見ながら色々なおやつ試してみましょう
うさぎは美味しいものを食べて幸せになり、飼い主さんはそのうさぎの喜ぶ姿を見て幸せになります。
おやつは幸せのエッセンスです。
ただし、それが自己満足にならないようにしてください。
うさぎが欲しがるからと無制限におやつをあげ続けたなら、将来は肥満になり病気で苦しい思いさせてしまうかもしれません。
もし自分が今うさぎの気を引きたい嫌われたくないという思いだけで毎日大量のおやつあげてしまってるとしたら、それは一体誰のためと問いかけてみてください。
その子の本当の幸せはそんなことではないはずです。
うさぎはわが子のように大切な存在です。
信頼関係で結ばれたうさぎはおやつをもらえないくらいであなたを嫌うことはありません。
例えばおやつを1個減らした分なでなでの時間を10分増やしてみる。そんな風に小さな幸せを二人で共有していきましょう。
まとめ
以上、うさぎのおやつについてご紹介しました。
上手におやつをうさぎさんの食生活に取り入れてみたいですね。
参考になれば幸いです☆