こんばんは(^-^)
去年のうさフェスで、獣医師の方たちによるオンライン講義がありました。
今回は、「うさぎのガン最新医療 飼い主さんの心構えとケア」についてまとめていきます。
本日は、子宮腺癌についてです。
これまでの講義のまとめはこちらです。
- うさぎの消化器官の特徴とは? - うさぎさんとモフモフな日々
- うさぎの消化管うっ滞についてー急性と慢性は全く違う疾患!? - うさぎさんとモフモフな日々
- うさぎの避妊・去勢についてーメリットとデメリットは? - うさぎさんとモフモフな日々
- うさぎの神経系の病気を知ろうー中耳炎・内耳炎・エンセファリトゾーンー前半 - うさぎさんとモフモフな日々
- うさぎの神経系の病気を知ろうー中耳炎・内耳炎・エンセファリトゾーン後半 - うさぎさんとモフモフな日々
目次
うさぎに多く見られる癌とは?
うさぎに多く見られる癌(悪性腫瘍)は下記の三つがあります。
- 子宮腺癌
- リンパ腫
- 胸腺腫
腫瘍は老齢うさぎに多いと言われるが、子宮腺癌については2歳から発症例があります。
メスうさぎの生殖器の腫瘍
子宮腺癌と乳腺腫瘍は2歳から50%から80%の確率で発症しています。
悪性になると、肝臓、骨、肺に転移することがあります。
子宮腺癌が系統的に多い品種は、タン、フレンチシルバー、ハバナ、ダッチです。
生殖器の腫瘍はどのように発見されるのか?
膣からの出血で発見されることが多いのですが、出血が認められればかなり進んでいる状況です。
子宮動脈瘤は、初期では出血は断続的で、早期の手術が必要になります。
うさぎは、犬猫と比べると循環血液量が少ないので、出血していると貧血になっていることが多いので、輸血をしてから手術しなければいけません。
うさぎの子宮腺癌の予防
うさぎの子宮腺癌は、早期発見で治せる病気です。
転移が遅い(転移による死亡は12-24か月後)ので、うさぎに慣れている先生なら、触診で分かるそうです。
定期健診と触診が大切になってきます。
また、女の子うさぎは、2歳までに避妊手術をすることが勧められています。
避妊手術をすることで、子宮蓄膿症、子宮内膜炎など他の子宮の病気も予防出来ます。
子宮内膜炎は子宮腺癌に移行することが多いので、注意が必要です。
麻酔について
麻酔は怖いものと考えられがちですが、麻酔のリスクはコントロール可能です。
- 安全な麻酔薬を選ぶ
- 外科の機器、術前健康チェック、麻酔モニター、
- 早期発見、早期治療でリスクを減らす
- 術後のイレウス(腸閉塞)に注意
うさぎの消化管の外科手術は難しい
うさぎは、極端なストレスを感じると胃潰瘍になることがあります。
そこで、外科手術における苦痛を減らしたり、痛みを和らげることが重要になります。
そして、術後の食欲不振に対しての対応が重要になります。
症例1
皮膚病がなかなか治らず、紹介で診療したら腫瘍が見つかったうさぎさんがいました。まず血,液検査をして、超音波をするのが一般的です。
若いうさぎでも、先天性の疾患が見られることがあるので、年齢が5歳というもあり心臓のチェックをしました。
三尖弁の閉鎖不全があるうさぎは、麻酔に注意が必要だそうです。
術後のケアが大事
術後のケアが、何よりも大事だとおっしゃっています。
痛み止めを使ったり、お腹を暖める理学療法と試みたりします。
食べなければ、脂肪肝予防のため経鼻カテーテルを使います。
強制給餌は、ストレスになるのでしません。
通常は、1から3日間くらいで食べることが出来るようになります。
経鼻カテーテルでも食べることが出来るので、食べるようになればすぐに連れて帰ってもらいます。
子宮と乳腺癌
- 早期発見と早期治療が大切
- 肝臓、肺、皮膚に転移すると治療は不可能になる
- 性格や知能は変わらないので、避妊手術で予防
- 超音波検査、レントゲン検査で見る
まとめ
以上、うさぎによくある病気である子宮腺癌についてでした。
子宮腺癌は、予防が出来る病気であり、早期発見と早期治療で治る病気です。
その為にも、定期健診はやはり大事だなと思いました。
参考になれば幸いです☆